お久しぶりです、くろあんです。
まずお断りですが、タイトルに間違えはありません。そうです、Pixel 4ではなくPixel 3です。時は2020年……ッ!
というわけで、今回はスマホを買い換えるお話。調べても存外情報がなかったので、同じ境遇の方に参考になれば……
このエントリのターゲット
- MNO、いわゆる大手キャリア(Docomo・au・ソフトバンク・楽天モバイル)の回線契約がある方(とか書いてありますが、このエントリの大部分はDocomoのお話です。ご容赦ください)
- 大手キャリアのSIMカードを使いつつ、SIMフリー端末を使おうとしている方
- 「大手キャリア販売の端末に格安SIMカードを挿して使う」ための情報はありません
それでは書いていきます。
なぜこの記事を書くに至ったか
Web検索をしていると、「大手キャリアから買った端末に格安SIMカードを挿して使った!」というエントリなり情報なりは山のように見つかるのですが、「大手キャリアのSIMカードをSIMフリー端末に挿して使った!」という情報はあまり見ないんですよね。まあそんな人滅多にいないのでしょうが。
で、今くろあんはDocomoと契約しているのですが、使っている端末(F-02H)が死ぬほど遅くて遅くて……腐ってもスナドラ8xx台のはずなのですが、まあ(外部)ストレージあたりが死にかけていたのでしょう(調査放棄)
そんな中の天啓……!
Pixel 3 XLが驚愕の約63%OFF!!!
信じられますか!? 定価12万超えの端末が税込で5万を切るんですよ!!!
(執筆現在(2020/2/13 16時)ではすでにJust Blackの64GBモデルしか残っていないようですが、買い替えなら今がチャンスですよ!)
確かに発売は2018年後期と、約1年半前の端末。SoCもスナドラ845、RAMは4GBと、現在の最新ハイエンドと比べると少し見劣りするスペックですが、
十分やろ!!!!!
ということで購入を決意。
しかしここで一つ。
「あれ……いま使っているDocomoのSIMカードって、SIMフリー端末に差し替えても使えるんだろうか?」
ということで、そんな実体験と購入レポです。
ドコモに聞いてみる
餅は餅屋、通信は通信会社。というわけで、まずはドコモに聞いてみる。
ドコモへの問い合わせは151(ドコモの携帯からのみ)、もしくは0120-800-000へ。
どちらも通話料無料。さすが天下のドコモ。天下とは言っても天下りはやめてね。
くろあん「ドコモのSIMカードでSIMフリー端末って使えますか?」
オペレータのお姉さん「使えますよ。特に契約の変更も不要ですし、追加料金もかかりません*1」
(この間たらい回しにされること約30分)
以上です。このエントリが良かったと思ったら高評価、チャンネル登録をお願いします!!!(Youtuber並感)
Webページの見解
ば、ぶわっかもーーーん!!!(部長)
するか……ッ! こんなんで……ッ! エントリが……ッ! 完成など……ッ!!!
というわけでもう少し話を続けます。
ドコモに問い合わせる前に、予め以下の情報は手に入れていました。
このページには以下のように書かれています。
ご用意いただくもの
ドコモの回線契約がないお客様
別途、新規契約時に必要な書類などをご用意ください。
ドコモの回線契約があるお客様
ドコモの回線契約があり、「FOMAカード/ドコモUIMカード」から「ドコモminiUIMカード」「ドコモnanoUIMカード」への変更をする際は、「FOMAカード/ドコモUIMカード」が必要となります。
問題はここなんですよ。
ドコモの回線契約があり、「FOMAカード/ドコモUIMカード」から「ドコモminiUIMカード」「ドコモnanoUIMカード」への変更をする際は、「FOMAカード/ドコモUIMカード」が必要となります。
……じゃあカードの変更が必要ない場合は?
ここを聞きたくて問い合わせをしたのですが、結論は「何もしなくて良い」というわけだったのです。
SIMカードの種類
(知っている方は読み飛ばしてもらってOKです)
さて、先程出てきた「UIMカード」とは何か、簡単に説明します。
SIMフリー端末を使おうとしている方にとってはもはや常識かと思いますが、通信を行うためには一般に、端末にSIMカードなるものを挿入する必要があります*2。
そのSIMカードには、大きい順に(フルサイズ)SIM > miniSIM > microSIM > nanoSIMと4種類のサイズがあります(フルサイズSIMなんて見たことありませんが)。2018年以降ではおおよそnanoSIMが使用されているようです*3。
一方、ドコモでは「SIMカード」という呼び方はせずに「UIMカード」という独自の呼び名を使用しています。
現在最も普及しているらしいnanoSIMカードは、ドコモではnano-UIMカードとなっています。
その他のサイズについてはこちら↓
ドコモUIMカードの名称 | 対応するSIMカード |
---|---|
FOMAカード ドコモUIMカード |
標準SIM(miniSIM)カード |
ドコモmini-UIMカード | microSIMカード |
ドコモnano-UIMカード | nanoSIMカード |
気をつけるところとしては、mini-UIMカードとmicroSIMカードの対応でしょうか。名前が紛らわしいですね。
ドコモ以外でもこういった独特な名称を用いているキャリアもあると思うので、それは別途お調べいただけたらと思います。
ちなみに、今回話題に挙げているF-02Hではドコモnano-UIMカードが使われており、Pixel 3 XLはnanoSIMカードに対応していたので、カードサイズはばっちり問題ありませんでした。良かった良かった。
なおドコモUIMカードのサイズが、使用したいSIMフリー端末のカードサイズに合っていない場合は、ドコモの店舗でカードサイズを変更することができるそうです(上記のURL参照)。そのときは発行手数料2,000円が必要です。
いざ挿入!
エロい
では、実際に購入してみたPixel 3 XLに、F-02Hに挿さっていたドコモnano-UIMカードを挿入してみましょう。
Pixel 3 XLはSIMカードスロットが本体下部にあるので、付属のピンで開けます。
そして電源ON! 初期設定を済ませると……
特に何も設定することなくドコモのネットワークに接続できました。
使用を開始してから1週間弱経っていますが、電話もインターネット接続も、特に問題なく使用できています。
気をつけるべきこと
さて、結局は何も面白いことなくSIMカードを入れ替えることに成功した今回のケースですが、いろいろ気をつけていただきたいことがあります。
対応バンドにも気をつける
今回は話に挙げていませんが、SIMフリー端末を使う場合、回線事業者が提供している通信周波数帯に対応している端末を使わなければいけません。
細かい話は省きますが、ドコモのネットワークを使用する場合、SIMフリー端末側は最低でもBand 1には対応している必要があります。Pixel 3 XLはその点カバーしており問題はありませんでした。
ドコモの各プリインストールアプリは使えない(と思ったほうが良い)
SIMフリー版のPixel 3 XLでは、ドコモの各プリインストールアプリは当然ながら入っていません。まあSIMフリー端末を使おうとしている人の99%はドコモのアプリになんて頼っていないと思いますが、おそらく一番問題になると思うのはキャリアメールを使用するときに使う「ドコモメール」アプリ。
公式で提供しているドコモメールアプリは、プリインストール版とGoogle Play版の2つ存在するのですが、後者はリアルタイム通信ができず、15分に一度の通信しか使用できません。
……ならばわざわざクソ激重のドコモメールアプリを使う意味はないですね。Gmailアプリなり何なりお好きなものを使えると思います。
(かつてこのブログで、PC版Gmailではドコモメールは半分しか使えない、というエントリを上げたのですが、PC版でも、そしてAndroid版でもドコモメールはちゃんと使えるそうです。少なくとも現在、くろあんのPixel 3 XLではGmailアプリでドコモメールを使用しています)
Pixel 3 XLにはマナーモードや伝言メモが存在しない
一番予想外だったのはPixel 3シリーズには(おそらく4にも)マナーモードが存在しないこと。サイレントモードは存在するのですが、こちらはiOSなどにも使用されている「通知を切る」モードであり、着信音などを切ることはできません。また、通話が来たときに代わりに自動メッセージが応答し、留守電もどきを残すことができる伝言メモ機能も使用できません。
マナーモードの代わりに、全ての音声を消す(もしくはバイブレーションのみにする)設定はあるので問題はないのですが、その場合でも電話に出ることができない旨を自動応答することはできません。
一応、サイレントモードの設定で着信を拒否することはできるのですが、電話をかけた側はブツ切りにされたようになるし、電話を受けた側には記録が残らない、というほぼ使い物にならない設定となってしまいます。また、月額ン百円出してドコモの留守電サービスを使ってもよいのですが、月に一度使うかどうかもわからない留守電に使うのも……ということでここは完璧に諦めています。
Pixel 3 XLにはストラップホールもない
Pixel 3 XLにはイヤホン用ミニジャックがありません。まあ音楽は聞かないし、聞いたとしてもBluetoothイヤホンがあるので大して問題はないのですが、なんとPixel 3 XLにはストラップホールもありません。こちらはびっくり!
個人的にはストラップはなんとしても付けたかったので、スマホカバー自体にストラップホールがあるものを選びましょう。
ちなみにくろあんが買ったのはコチラ↓。ストラップホールも付いていて良いです。ただし付属のストラップたちは微妙につくりに不安を覚えるので、ストラップは別に用意したほうが無難かと思います。
ちなみにGoogle Storeには純正のスマホカバーも売られていますが比較的高価(5,280円)なので、こだわりがなければAmazonとかそこら辺で買うと良いでしょう。
モバイルSuicaは午前2時~午前4時の間使用不可
Pixel 3にはありがたいことにおサイフケータイ機能がついています。電子マネー推進派のくろあんとしては最高にありがたいこと(というかおサイフケータイがついていなければPixel 3 XLは購入しなかったことでしょう)なので、早速旧端末で電子マネー残高の引き継ぎを、と思っていたところ……
モバイルSuicaに裏切られました。ご利用時間帯は計画的に。
まとめ
というわけで、今回は「大手キャリアで契約しているSIM(UIM)カードを、SIMフリー端末に挿して使えるか」をお伝えしました。結果としては、特に追加の契約変更や料金を支払う必要もなく、拍子抜けするほど簡単に使えました。
ただし、今回の件でもう一つだけ気をつけていただきたいこととして、もともとPixel 3 XLはDocomoでも取り扱いのある端末で、そのためにDocomoでも問題なく使えた、という可能性があることです。ソフトバンクも同様に取り扱いがありましたが、唯一auだけは取り扱いがありませんでした。対応バンド、という意味では一応auでも使えるはずですが、今回のケースが、どのキャリア・どのSIMフリー端末でも同様に適用できるかは分かりませんので、その点ご容赦ください(以上、責任放棄)
……ま、SIMフリーに手を出そうとする皆々様なら、そこら辺は重々承知していただけているはず……ですよね?
以上です。最後までご覧くださりありがとうございました!
同時上映:時をかけるGoogle
時は2020年2月9日、深夜。
Pixel 3 XLの注文を2月7日に済ませ、到着を待つのみのくろあん。
配送予定日は約1週間後。それまでゆっくりと待つ……
しかしガジェット系はとにかく待ちきれないくろあん。届いてもいないはずの宅配BOXを覗いてみる。すると……
時刻は2月9日午前2時36分。
しかしWeb上での表記は……
一体どういうことなのか……
まさか、Googleは時を超えてPixel 3 XLを送り届けてきたというのか……!
そう、Googleはまさに時をかける会社……!
4次元の壁を突破できる、世界で唯一無二の会社なのだ……ッ!!!
ししまい。
(後日配送画面がアップデートされ、無事配送完了となっていました)
*1:実際には契約内容によっては追加料金がかかる可能性があります。詳細は https://www.nttdocomo.co.jp/support/simcard_other/notice/index.html をご覧ください
*2:今ではeSIMというソフトウェア型SIMカードもありますが、本エントリでは割愛
*3:https://ja.wikipedia.org/wiki/SIM%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89#%E3%83%8A%E3%83%8ESIM より